いつきNET通信 07年10月
上田さんちは大騒ぎ part31
センターが主催するゼミナール12月講座は広島の浅井基文氏(広島市立大学広島平和研究所所長)の講座。打ち合わせをかねて講演をききに大阪へ出かけた。会場は大阪城の近く。人の尊厳というテーマでのお話であった。
講座終了後、孝は浅井氏との打ち合わせをロビーでしている。麻里子はけなげにじっと待っている。
浅井氏と別れ、ここからが麻里子の出番。いざ環状線を2区乗り継ぎ、鶴橋へ。
鶴橋は高架の駅である。列車を降りた途端、焼肉の匂いがホームに漂う。
そうです。鶴橋は焼肉の町なのです。
麻里子はこれを楽しみに、難しい講座をきき、孝の打ち合わせをじっと待っていたのだ。ソワソワ、ニヤニヤしながら。
いつもお出掛けは「よそ行きの作務衣」なのだが、今日は焼肉なので、「普段着の作務衣」のまま大阪まできた。
インターネットで調べておいたお店へ。炭火焼で、タン、ミノ、ハラミ、???を楽しんだ。キムチに、チサバ(焼肉をつつむ葉っぱ)、冷麺と注文した。もちろん生ビールも。
いつもの焼肉よりおいしく感じたのは、気分的なものか。
近鉄鶴橋駅はすぐ間近。特急に乗り、名古屋までの2時間を、麻里子はほろよい気分でうとうと。孝はお疲れでうとうと。
この1年で2割が離職
日本共産党国会議員団などが40都道府県の350事業所を対象に調査を行い、うち、172事業所、5798人の利用者から回答があった。
事業所運営への影響は、報酬の切り下げで、同法の実施前に比べ、収入が1~2割減少した事業所は61.9%、3割以上の減少となった事業所も1割近く。「人材不足」も深刻化し、2006年4月から07年3月までの1年間で、離職した職員が「いる」と回答した事業所は半数を超え、うち離職者数・職員定員を明記した74事業所では、離職者が239人と職員定数の18.2%に及んだ。東北地方の施設では、職員20人中8人が離職した例もあった。(あいち障害者センター通信より)
06年10月から始まった重度訪問介護がもたらしたもの
「障害者自立支援対策臨時特例基金事業費補助金」とやら長ったらしい名前の交付があった。ようは、「自立支援法の施行で報酬単価や内容が激変したので、制度が円滑に運用がされるよう補助金を出すよ」というもの。ならば、根本的に「報酬単価や制度のあり方を見直せ」といいたいところだが、とりあえず樹ネットワークもこの補助金交付の対象となる「重度訪問介護事業所の収入の激減緩和」に対する補助事業を申請することにした。
06年度1年間のデータを、かなりの時間と労力を使って、すべて引っ張り出し、事業の要綱、条件に照らし合わせたら、なんと「対象外」となった。個々のデータではあきらかに、20%から30%の減収、実収入も30%減なのに、何で?
この制度には、3つの関門がある。第1は、平成18年10月以降の実収入額が、従来の実収入額の90%以下であること。樹ネットワークは70%なので、第一関門クリア。第2は、重度訪問介護のサービス提供時間が、全体の提供時間の3割以上を占めていること。樹ネットワークは7割が重度訪問介護のサービス提供なので、第2関門も問題なくクリア。第3は、重度訪問介護のサービス提供時間が従来のサービス提供時間以上であること。樹ネットワークは、94%のため、第3関門でアウトとなった。6%の実績減。10月段階で、重度訪問介護の支給をうけたものの、現実的にはスポット利用の方に対して、スポット部分について、重度訪問介護を身体介護に切り替えさせていただき、利用者の継続的支援を保障しながら、切り抜けてきた経過の中で、その切り替えた分が第3関門で足りなくなりアウトとなった。
東大入学より難しい。狭き門。
行政は、いかに支援をつかわせないか、いかに給付費を出さないようにするか、日夜パズルのように脳みそを使っているようだ。
必要な支援を必要なとき、必要な人へといった、単純な数式しかできない樹ネットワークの脳みそでは、とうてい太刀打ちできない結果となった。おっと、語弊があるといけないので言い換えるが、「上田のぬかみそでは太刀打ちできない。」
支援をする側の立場で大変もうしわけないですが、重度訪問介護1時間1600円。ヘルパーさんの時間給が960円(最低)+報告通信代10円+在住区域外(移動)手当200円+交通費400円(上限は850円)として1570円。単純にこの結果をみて、どう考えますか。
A:交通費のかからない近隣のヘルパーさんにしかお願いできない。そうすれば移動手当の200円+交通費200円(200円は徒歩でも保障)の400円を経費から減らすことができる。
B:限られた条件でのヘルパーさんとの組合せが調整できず、お断りをせざるを得ない。
C:サービス提供地域(現在名古屋市全域)を狭め、メンバーさんに交通費の負担をお願いする。
D:樹ネットワークのそもそもの設立趣旨を考えれば、必要な支援は今までどおり受けるべき。(赤字は誰が解消するのか?)
E:ヘルパーさんの時給をさげてもらう(すでに10月には時給、手当を下げさせてもらっている)。
この結果、何が起こるか。結局は、メンバーさんの支援に支障が出てくることになる。
必要なときに必要な支援が受けられない。ヘルパーさんの支援への意欲と質がのぞめなくなる。メンバーさんや家族の心境はいかなるものか。
支援を必要としているメンバーさんを前に、力不足で身動きできない樹ネットワークの心境はいかなるものか。お互い割り切れるものではない。
簡単に割り切れるものならば、樹ネットワークの役目は終わったといわざるをえない。
まだ樹ネットワークの役目があるとすれば、
F:必要な支援が受けられるよう自立支援法の見直しを。
G:専門性と充実した支援を受けられるためにも、介護給付費の引き上げを。
メンバーさん、ヘルパーさん、ともに声をあげていくことを伝え、ともに行動することであろうか。(文責 上田麻里子)
メンバーさんのページ 食欲の秋ですね。
★ 署名・カンパへのご協力、ありがとうございました。
★ 誕生月が受給者証の更新時です。
9月、10月、11月がお誕生日のメンバーさん、受給者証が更新されたら、ご連絡ください。
ヘルパーさんのページ 食欲の秋ですね
★ 署名・カンパのご協力、ありがとうございました。
私たち抜きに私たちのことを決めないで!
今こそ変えよう!「障害者自立支援法」10.30全国大フォーラム
と き:2007年10月30日(火)12:00~15:30
ところ:東京 日比谷野外音楽堂
ヘルパーのみなさん、私たちも当事者と同様、障害者の自立・地域生活を支援する主体者として、制度確立の行動に、積極的な参加をしていきましょう。参加できる方、ご連絡下さい。
――― 樹ネットワークヘルパー研修会
11月はお休みし、12月におこないます。
取り組んでみたいテーマがあれば、お知らせください。
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